染と織 巴屋

大正2年巴屋染物店として創業しました。昭和2年頃建築のお店は昭和20年5月の東京大空襲を受けましたが焼失をまぬがれました。昭和20年8月〜26年6月の間、店舗を空襲で焼失した当時の富士銀行に貸していました。

戦前と戦後の巴屋。
現在はビルの一角で営業しています。

巴屋の「思い出ものがたり」

高橋厚:平成5年談
《鍋屋横丁における富士銀行の変遷》
1.安田銀行中野支店は昭和18年10月中央4丁目、青梅街道から追分通りに入るところで営業を開始しましたが、強制疎開(昭和20年3月10日以降〜3月31日)となりました。
2.昭和20年5月22日当時の阿波屋呉服店の場所に移りますが、5月25日空襲により焼失し一時、淀橋支店に移りました。
3.昭和20年8月本町通4丁目の巴屋染物店を借りて営業。戦後、安田銀行は富士銀行と名前を変えました。
4.昭和26年6月現在地を阿波屋呉服店より購入し営業を開始し、建物も昭和44年12月に新築されました。※現在はみずほ銀行が営業するビルとなっています。

成瀬忠一:平成5年談
イチョウが火に強いとは聞いていましたが、この辺が焼け残ったのは、五柱五成神社の大イチョウの木から水が吹きだして戦火から守ってくれたおかげです。